農協女性部は、昔は、農業を営んでる家の女性だけでしたが、
今や、門戸を大きく広げ、農業や自分の住む地域社会に感心が有る女性なら、
是非参加して下さいというシステムになっています。
農村の事をよく知らぬまま来た私の様な者には、特に有り難いことです。
先々月のことになりますが、
一年に一度の「JA阿新女性部大会」という会に参加させて頂きました。
その日のイベントの一つとして、映画「荷車の歌」が上映されました。
144分と長いものでしたが、かなり面白く引き込まれるように見ました。
舞台は広島県三次市の奥の農村、明治27年に始まり、第2次世界大戦後までの間、そこに生きる一人の女性の生涯を通して、激動する世の中・生活が描かれています。
主人公セキは夫婦で「荷車ひき」つまり、今で言う「トラック運送業」を始めます。
荷台はもちろん、車輪さえも木製の荷車は、空でも押すのが辛そう!
でも、セキも旦那と同じように、一人一台、
荷車に炭を山と積み、三次市内で売るため、手押しで運びます。
セキの住む”農村”は、映画でははっきりどこと明らかになっていませんが、
セリフの中で、「三次の町から往復10里(=片道20キロ)」の村との事。
ちなみに、千屋花見〜新見市街地は、片道約25キロなので、ほぼ一緒の距離。
ちょっと想像、、、宿〜新見市街地を徒歩で荷車押して往復、日参、、、☆☆☆
私なら、一日でギブアップです!
言葉遣いも、ご近所広島県三次市が舞台なので、
こちら岡山県北部や私の出身地広島市の方言と似ていて、愛着が湧きました。
(「〜です」というのを「〜でがんす」というのは、初めて聞きましたが)
また、家屋も、明治〜大正初期は、床が全て板張り。
その後、大正末〜昭和初期頃か、夫婦が頑張って新家屋を建てたものは、
畳敷きのお部屋がついているし、千屋アウトドアハウスと似た間取り!
この宿が丁度同じ頃に建てられたと聞いていたし、何か感動でした。
その他、荷車→荷馬車→自動車・鉄道と移り行く時代のあっけなさや、
お妾さんとの同居(昔はこんな事多かったのでは)、
嫁姑の確執(笑えます)など、あらゆる所が見所満載でしたが、
まるで千屋とその歴史をかいま見れた様な、しばしタイムトリップを味わった映画でした。
最後に、、、この映画が何故、農協女性部の大会で上映されたのでしょう。
この映画は、農協女性部一人10円のカンパの資金を元に作られた自主上映作品だからです。
(昭和34年の制作時、10円はキャラメル一箱が買える金額)
ちゃんと人数分集まったそうですよ。素晴らしい〜〜
主演男優・三國連太郎さん、他、有名な方々も沢山出ていらっしゃいます。
是非一度、ご覧有れ☆
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